こんにちは!まつだです!
今回は、マイホームを建てるときに階段を設置する場所について紹介します。
昔の家の場合、階段といえば廊下にあるイメージでしたが、最近はリビングに階段を設置する家庭が増えています。
とはいえ、いざ自分が家を建てるとなると、階段を設置する場所によって何が違うのか気になりますよね。
そんなあなたのために、階段の位置とメリット、デメリットについて解説するので、家を建てるときの参考にしてください。
マイホームの階段の位置はどこがいい?
マイホームの間取りで、階段の位置は大きく分けて2つです。
- リビング
- リビング以外
リビングは家の中心に配置する場合が多いため、家の中心付近に階段があるイメージです。
一方、リビング以外の場所には廊下や玄関近くがあります。
ただし、「絶対にここがいい!」「ここじゃないとダメ!」といった場所はありません。生活スタイルや子育て環境を考慮して設置することが大切です。
それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、自分達に合った階段の位置を計画しましょう。
リビング階段のメリットとデメリット
リビング階段は、その名の通りリビング内やリビングに接して階段を計画するものです。
2階へ上がるときには必ずリビングを通る必要があるため、「家族の時間を大切にしたい」と考えている方に人気の間取りです。
そんな、リビング階段のメリットとデメリットを見てみましょう。
リビング階段のメリット
家族のコミュニケーションが取りやすい
リビングは家族が集まり、生活の中心になる場所なので、家族とのコミュニケーションが取りやすいです。
マイホームの場合、子ども部屋や寝室などを2階に配置している家庭が多い傾向。子どもが学校から帰って、部屋に荷物を置く場合にも、一度リビングを経由する必要があるため子どもの様子がわかります。
家族が集まる時間を取れない忙しい場合でも、リビングを経由する動線があるだけで、ちょっとしたコミュニケーションの機会を持てます。
2階への動線がスムーズ
リビングは生活の中心であるため、2階への動線がスムーズです。
わざわざ廊下に出て階段を上がる必要がありません。
また、リビングは家の中心に配置する場合が多く、階段を上がったときに2階の各部屋との距離が均等で移動しやすいです。
リビングが広く見える
リビングに階段を配置することで、リビングが広く見えて開放感のある空間を演出可能です。
というのも、階段がリビングにあるのでリビングの床面積が大きくなるから。さらに、階段の部分を2階まで吹き抜けにすると、天井が高くなり開放感に繋がります。
よって、リビング階段は開放感のある家に住みたい人にもおすすめ。
階段下を居住空間として有効利用できる
リビング階段にすると階段下を居住空間として有効活用できます。
廊下階段にした場合、廊下は空調を設けない場合が多いので、収納などの用途に限られます。
一方で、リビング階段にすると、空調の効いた空間になるので、ヌックやワークスペース、ペット用の部屋などの居住空間として利用可能です。
リビング階段のデメリット
冷暖房の効きが悪い(特に暖房)
階段のあるリビングは、階段のないリビングに比べて冷暖房の効きが悪いです。
2階まで空間が繋がっているので、より広い範囲を冷ましたり、暖めたりする必要があるため時間がかかります。特に暖房の場合、暖かい空気は高い場所にいく性質があるので、リビングが暖まりにくいです。
シーリングファンなどをつけて空気を循環させるのがおすすめです。
2階の音がリビングに聞こえやすい
リビング階段にすると、2階と1階の間を遮るものがないため、2階の音がリビングに聞こえやすいです。
反対にリビングの音が2階に聞こえやすいとも言えます。
勉強など、静かな環境で集中して作業したいときにはデメリットです。
音が聞こえやすいことを念頭において、リビング以外の部屋の間取りを考えたほうがいいでしょう。
リビング以外の階段のメリットとデメリット
次にリビング以外の階段のメリットとデメリットを紹介します。基本的には、リビング階段のメリットとデメリットが逆転します。
リビング以外の階段のメリット
リビングの空調効率が良い
階段がリビングにある家に比べると、2階まで吹き抜けになっていないので空調を利用する空間が少なくなり、リビングの空調効率が良くなります。
2階の音が気になりにくい
2階で大声を出した場合は、廊下に声が響くだけなので、リビングにいる人はそれほど気になりません。
反対に、リビングで大声で話していても、2階の部屋にいる人が気になることは少ないでしょう。
リビング以外の階段のデメリット
家族とのコミュニケーションが減る
リビング階段に比べると、家族が集まるリビングを通らずに2階の部屋に行けるため、家族とのコミュニケーションが減りがちです。
子どもが帰ってきても、リビングにいる親と顔を合わせるとこなく部屋に行ってしまうと、いつ帰ってきたのかもわかりません。外出する場合も、同じことが言えます。
家族と顔を合わせてコミュニケーションを取ることを大切にしたい方には不向きです。
全館空調でない場合、1と2階の移動の際の温度変化が激しい
全館空調とは、家全体を24時間快適な温度・湿度に調整するシステムで、リビングや廊下、個室ごとの温度差が少ないです。
近年、急な温度変化により血圧が大きく変動する「ヒートショック」が話題になっています。高齢者がいる家庭で、1階と2階の移動がある場合は、温度差に注意が必要です。
近年はリビング階段が多い
リビング階段とリビング以外の階段のメリットとデメリットを知って、どちらにするか迷っている方もいると思いますので、近年の傾向を紹介します。
近年はリビング階段を設置する家庭が多いです。
その理由は、主に2つ。
- 家族とのコミュニケーションを大切したい
- 昔に比べて家の断熱性能が高い家を建てられるようになった
家を建てる人の多くは、子どもがいる2世帯以上の家庭です。
家族のコミュニケーションを重視する場合、リビングに階段があることで顔を合わせる機会が増えるので、選ぶ人が増えています。
また、リビングの間取りを広く取れるので、リビングに集まりやすい環境ができます。
さらに、断熱性の高い家を建てられるようになっていることも、リビング階段が増えている理由の一つです。
昔の家は断熱性が低かったので、リビングに階段を配置すると部屋が暖まらず、冬の生活環境が厳しい状況でした。
しかし、近年は断熱や空気を循環させる技術が高まり、2階が吹き抜けになっていても、十分な暖かさを保てる環境が整っています。
これらの理由からリビング階段を選ぶ人が増えています。
ただし、最終的に間取りを決めるのはあなたです。世間の流れに影響されるのではなく、何を大切にして、どんな生活を送りたいのかを考え、自分にあった階段の位置に決定しましょう。
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豊かな暮らし研究所
まつだ設計
松田 強志
福岡市博多区竹下1-3-34-404
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